スクリーンの中で活躍するヒーローたち。
力強いアクション、その魂の躍動を約14cmの中で再現するのが、
S.H.Figuartsの新たな造形技術「真骨彫製法」だ。
表面的ではなく骨格から造形を行い、
本物としての存在感と、フィギュアとしての自然な可動の両立を
アナログ・デジタルの幾重の製作工程を通して追求した。
さて、真骨彫製法はどのような工程を経て作られるのか。
キャラクターの画像資料を基にスーツアクター本来のプロポーションを割り出し、 骨格・筋肉の造形を経てフィギュアとして理想のフォルムを持った無可動素体を作る。 この“骨から起こす造形手法”で、フィギュアにライダーの魂を宿すのである。
■実際のキャラクター画像
劇中イメージに近づけたフォルムバランスを残しつつ、 体型にあった軸位置を探し、より大きな可動域が取れるよう試行錯誤する。
骨格から素体を作成しているため、体の重心も安定し接地が自然に。 人間本来の動きにこだわった可動素体だからこそ、 足を大きく振り上げたライダーキック、おなじみの天を指すポーズなど 劇中ライダーの躍動感が自在に再現できる。
■可動素体
■可動素体検討画稿
■素体設計画面
天を指すポーズ |
足を大きく振り上げたライダーキック |
繊細で細やかなニュアンスの再現が得意なアナログ造形、 精密で精度の高いデザインを実現できるデジタル造形。
それぞれの利点をハイブリッドし最終的なフィギュアを完成させる。
可動素体試作をベースにフィギュアを人間の手で作り、 3Dスキャンでデジタル化し精密に形状を調整し設計を進めていく。
真骨彫製法では、さらに3Dプリンタで出力した原型を 再び人間の手で仕上げ命を吹き込むことで“生きたフィギュア”を生み出すのだ。
(1) 可動素体をベースに製作した造形品
(2) 作成した造形品を3Dスキャンでデジタルデータに置き換え
(3) CADによる詳細部分の形状調整および関節構造・パーツ割などの詳細設計
(4) 3Dプリンタによる原型出力・手作業による仕上げ・調整
©石森プロ・東映